ドル円は上昇も、やや方向感に欠ける1週間(10/15-10/19まとめと翌週の予想)

今週の為替(FX)市場についてまとめました。

今週起こった出来事やニュース、それをもとに来週以降の相場について自分の見解を予測しています。リアルタイムの為替(FX)のニュースについてはTwitterにて発信しています。

ドル円は週を通して小幅上昇

週初112円15銭付近で取引を開始したドル円は、ムニューシン米国財務長官が日米の貿易協定に為替条項を組み入れることを言及したことや、半期に一度米国が発表する為替報告書が予定よりも発表のタイミングが遅れたことから、米国が他国に対してドル安を許容するような内容になる可能性を危惧したことが材料となり、一時は111円60銭付近まで下落しました。

USDJPY(1時間足)

しかし、発表された為替報告書は、前回と同様に中国、そして日本を為替操作国と定めず、監視対象国に留めていました。
これを好感したことと、日米欧の株価が回復基調にあったことが好感されて週後半にかけては円安の流れとなり、一時は112円70銭まで上昇して、112円55銭付近で週の取引を終えました。

 

ユーロは週を通して下落

ユーロは引き続きイタリアの予算案の問題を受けて下落しました。

EURUSD(1時間足)

10月15日月曜日にEUに対してイタリア政府は来年度予算案を提出しました。

まだ正式なEU側の承認・非承認の返答は返ってきてはいないものの、EU側が書簡で、イタリアの予算案はEUが定める財政規律を大幅に上回っている重大な違反であると通告しました。

これに対して、イタリア政府は10月22日までに回答を行なう予定となっているのですが、EUの指摘を受けて、素直に現在の財政拡大路線の予算を変更するようには思えず、来週以降もユーロは波乱が続きそうです。

なお、このイタリアの予算問題については下記に詳しく内容をまとめています。
なぜイタリアの予算案が問題になっているのか、この問題がユーロにどのような影響を与えるか知りたい方はこちらの記事をご参照ください。

来週の為替相場見通し

ユーロの下落を予想

来週以降はユーロドルに下落余地があると考えています。

やはりイタリアの予算案の問題でEUとイタリア政府で衝突することは必至に思えます。
最悪なケースとしては、イタリアの現在の連立与党である反EUの考えを持った「同盟」が、今回の予算案での衝突により反EUの姿勢を更に強くして、イタリアがEUを離脱するような可能性が高まった場合に、ユーロは暴落する展開になると予想しています。

少なくとも10月末には1.15より高い位置にユーロドルはいないと考えています。

ドル円に関しては、何も無ければ緩やかに上昇していくと考えてはいますが、以下に挙げるような不安材料があることから現在は様子見スタンスです。

中国株が2014年秋以来の安値まで売られる場面も見られるため、再び2015年や2016年にあったチャイナショックのような事が起こり、世界同時株安になる可能性もあると思っています。

また、今回のサウジアラビアの記者殺害は、もっと大きな問題に進展する可能性があります。
トランプ大統領からサウジに対して何らかの制裁を行なうと言及があり、ムニューシン米国財務長官も来週サウジアラビアで行われる砂漠の投資会議への欠席を表明しました。
サウジアラビアが世界から孤立する状況になると、原油市場の価格は大きく上昇する可能性があり、世界経済にとっては向かい風が吹くことになります。

さらに、今回の事件を支持した疑いのあるサウジアラビアの皇太子は世界中に多く投資を行なっているのですが、今回のサウジの件を受けて、この投資を受け入れないような流れになった場合には、世界経済へのダメージは大きなものになると予想できます。

米国からもトルコへの経済制裁解除の言及、大きな反発は望めないと予想

先週、2年にわたって拘束していた米国人牧師の解放を決定してトルコリラが上昇、今週も米国当局から経済制裁解除の可能性が言及されました。

この経済制裁こそが夏のトルコリラの大暴落の要因だったのですが、仮に経済制裁が解除されてもトルコリラの根本的な構造が変化するわけではないので、大きな反発は望めず、次第に下落する流れに戻っていくと考えています。