世界的にリスクオンの巻き戻しとなって株が大暴落!円高進行するもこの動きは一時的と予想(10/8-10/12まとめと翌週の予想)

今週の為替(FX)市場についてまとめました。
今週起こった出来事やニュース、それをもとに来週以降の相場について自分の見解を予測しています。リアルタイムの為替(FX)のニュースについてはTwitterにて発信しています。

ドル円大暴落!原因はロングポジションのクローズか

今年9月からのドル円チャート

今週は様々な通貨に対して円高が進行しました。
先週114円55銭まで上昇していたドル円は、111円80銭付近まで一時下落するなど、ピークから2円50銭以上反発したことになります。

今年8月からの日経平均株価チャート

そして、今週は世界的に株価が大きく下落する1週間でした。
日経平均株価は先週末から1100円下落、一時は22300円付近まで下がりましたが、これは先週のピークから2000円以上売下落した水準になります。

米国株もS&Pが先週末から4%超下落して、中国株もチャイナショックと呼ばれた2016年1月以来の安値を更新しました。
世界的な株安によって円高が進行して、様々な商品がリスクオフの動きになった1週間でしたが、特に新しいリスクオフになるような材料があったわけではありません。

上記リンク先のCFTCの円のポジションを見ても分かりますが、先週までに世界的に株のロングポジションや、ドル円やクロス円のロングポジションが積み上がっていたと推測されます。

昨年秋も、日経平均株価が16連騰達成後に大きく下落してボラティリティが急激に高まった局面がありましたが、それと同様に世界的に積み上がっていたリスクオンポジションを決済するような動きが入ったことこそが今週の株安・円高の最大の要因だと思います。
かなり株上昇・円安目線の投資家も多かったことから、株安・円高の動きによってロスカットなども大量に巻きこんでしまって今週のような動きになったのだと思います。

水曜、木曜に米株S&P500が3%超、2%超と下落が続いたように株安が強烈に進んだものの、金曜日は世界的に株価は反発しました。
まだ油断はできませんが、株の投げ売りはいったんは止まったのかもしれません。

来週の欧州イベント

来週は欧州で様々なイベントがありますので、それを紹介します。

10月15日(月):イタリア来年度予算のEU提出期限

詳細は上記のリンク先に書いていますが、現在イタリアの来年度予算における財政赤字目標が非常に大きくなっており、これがイタリア国債の暴落につながって9月末以降のユーロ売りの要因になっています。
この予算案は11日にイタリアの上下両院で承認されて、15日月曜日にEUに提出される予定です。

これが承認されないことによって、イタリア国内で反EUの兆しが強くなることや承認されても財政拡大路線が続くと解釈されるなどして、ユーロが大きく売られてしまう可能性は低くはありません。
来週最初のマーケットの注目のテーマはこのイタリアの予算問題です。

10月17(水)~18日(木):EU首脳会談における英国のEU離脱交渉の行方

17日・18日とブリュッセルでEU首脳会議が開催されます。
今回の会議の最大の注目は、来年の英国のEU離脱においての英国とEUにおける条件交渉です。

上記リンクは、英国が貿易など様々な面においてEUと合意を得ぬまま正式な離脱の日を迎えてしまう、「合意なきEU離脱」のリスクに関してまとめています。

このリンク先は、今年8月の合意なきEU離脱懸念が最も強くなっていた時の記事であり、その時からはEUも英国に歩み寄るような態度をみせています。
それからは無事に英国離脱交渉がまとまると考える市場参加者も増えているため、8月以降のポンドの上昇につながっています。

今年8月からのポンドドルチャート

しかし、依然としてアイルランドの国境問題で英国とEUで意見が割れるなど、交渉が決裂する可能性は十分に残っています。
今回のEU首脳会議の結果がどうなるかによって、ポンドが大きく上下する可能性は非常に高いと思います。

来週の為替相場:ドル円は緩やかに上昇していくと予想

基本的に9月前半からドル円の上昇予想を維持し続けています。
今週は大きく下落しましたが、この下落は新規のリスクオフ要因が出たわけではなく、上でも説明したようにポジションクローズによる理由が大きいと思います。

そのため、ポジションクローズが一巡した際には、更なる下落を予想して新規にポジションを取るようなプレイヤーは限定的であり、再び先週までのような上昇トレンドが復活すると予想しています。
現在の112円前半という水準であればロングしてもよいと考えており、10月中に少なくとも113円半ばぐらいまでは回復する可能性は非常に高いと予想しています。

おまけ:トルコリラは米国人牧師ブランソン氏を開放により金曜日に反発もこの流れは続かないと予想

今年8月からのトルコリラ円チャート

12日金曜日、テロ関与疑惑を理由にトルコ政府に2年間拘束されていた、アンドリュー・ブランソン氏が解放されることがトルコの裁判所で決定されました。

詳細は上記リンクの通りですが、8月以降のトルコリラ安の原因は、このトルコ人牧師の拘束に反発した米国による経済制裁による影響も非常に大きかったのです。
そのため、今回の解放によって米国の経済制裁の緩和を見込む向きからトルコリラが買われる展開になりましたが、この流れは長くは続かないと予想しています。

実際に経済制裁の緩和を米国がアナウンスすれば一時的にトルコリラが買われはすると思いますが、下記リンクにあるように根本的なトルコリラが売られる構造に変化が無い限りトルコリラの下落は止まらないでしょう。