再び売られ始めた新興国通貨/ポンドはEUの首席交渉官の発言で上下(8/27-8/31まとめと翌週の予想)

今週の為替(FX)市場についてまとめました。
今週起こった出来事やニュース、それをもとに来週以降の相場について自分の見解を予測しています。リアルタイムの為替(FX)のニュースについてはTwitterにて発信しています。

8/27-8/31の為替相場まとめ

あまり材料が多い1週間ではありませんでした。
ドル円は先週末に111.25付近に位置しており、今週は111.10付近で週の取引を終えました。
週前半はほとんど動きが無く、週後半は上下1円程度動いたものの、あまり方向感のない1週間だったと言えると思います。

先週末から今週にかけてのドル円チャート

 

また、米国がメキシコと自由貿易協定の再交渉で合意したことや、カナダとも合意が近づいているとの報道が相場をリスクオン方向に動かしたため、米株は堅調な1週間となって、米国の代表的な株価指数であるS&P500インデックスは史上最高値を更新しました。

今週為替相場を動かした材料として、以下2つのトピックを紹介します。

・英国のEU離脱に関するEU主席交渉官の発言
・新興国通貨の下落再び

英国のEU離脱にEU主席交渉官の発言

8月29日水曜日、英国のEU離脱問題に関して、EUの首席交渉官のバルニエ氏が

「英国に対して、他のどの国にも交わしたことのないような関係を提案する用意がある。そして11月に英国とEUの関係に関しての声明を出す。」

と、この問題に関して発言しました。

上記リンクに詳細を書いていますが、英国がEUと貿易面などの様々な合意を締結せぬまま、来年の正式な離脱日を迎えてしまうリスクがここ数カ月で懸念されています。
これが直近のポンド安の原因になっていたのですが、上で書いたようなバルニエ氏の発言を受けて、英国の離脱に対する楽観視がマーケットに広がりました。

この発言を受けて、1.285付近で推移していたポンドドルは1.304程度まで、約200pips反発しました。

今週のポンドドルチャート

しかし、翌日30日にバルニエ氏が

「合意なきEU離脱のリスクは残っている。」

と、前日の発言に水を差すような発言をしたことや、31日の英国とEUでの首席交渉官会合において、英領北アイルランドの国境問題で話がまとまらなかったことから、週末にかけてポンドは上値が重くなっていきました。

現在、EUと英国の離脱交渉は両者ともに10月に合意出来ることを目標にしていますので、今後は10月までに英国のEU離脱関連の話がまとまるかどうかによってマーケットは動いて行くと思います。

新興国通貨の下落再び

2018年8月以降のトルコリラ円チャート

8月前半トルコリラをはじめ、アルゼンチンペソやベネズエラのボリバルなどをはじめ、様々な新興国通貨が大暴落しました。

前の週、トルコは祝日だったため、今週からトルコの金融市場が動き出しましたが、早速トルコリラは売りが先行して2週間ぶりの安値を更新する展開になりました。

特に新しいトルコリラを売るような材料が出てきたわけではありませんが、現在売られている状況が改善されているわけではないので下落が続いたのだと思います。

トルコリラの下落要因に関しては、上のリンクにまとめていますが、引き続きトルコリラが反発するのは難しく、軟調な展開が続きやすいと思います。

トルコリラ以外にもアルゼンチンやベネズエラなどの様々な国で通貨が大きく下落して経済危機になっており、この新興国通貨の下落の流れによって一時的に為替も円高方向に進む場面がありました。

来週の為替相場

現在は全ての通貨に対して強い目線はありません。

先週、この場でポンド円は秋にかけて下がっていく展開を予想していると書きましたが、現在はそうは思っていません。
ポンドに関しては上記のEU離脱交渉がうまくいくかどうかの影響が多い中、離脱交渉がまとまる可能性が少しずつ高まっていることから先週とは状況が変わってきたなと判断しています。

来週は米国の雇用統計をはじめとして重要な経済指標の発表が続きますので、相場のボラティリティも多少は大きくなるのではないかと考えています。