トルコリラ下落一服もまだ不安材料多し/来週は米中通商協議に注目(8/13-8/17まとめと翌週の予想)

今週の為替(FX)市場についてまとめました。

今週起こった出来事やニュース、それをもとに来週以降の相場について自分の見解を予測しています。リアルタイムの為替(FX)のニュースについてはTwitterにて発信しています。

 

8/13-8/17の為替相場まとめ

今週も夏枯れ相場継続であり、市場参加者は通常に比べて少なかったことが予想されます。しかし、マーケットはそこそこ大きく動いた1週間であったと言えるでしょう。

週初は、前週に起こったトルコリラの暴落によるリスクオフの流れを継続して、世界的に株が売られる中、為替も円高が進みました。

そして前週末に110.80付近に位置していたドル円は一時は7月以降の安値である110.10付近まで13日の月曜日に下落しましたが、その後は以下の二つの要因から為替は徐々に円安方向にシフトしていき110.50付近で週の取引を終えました。

 

それでは、今週半ばから為替がドル円が上昇した二つの要因について述べていきます。

 

①トルコリラの下げが一服

詳細は先週のまとめに書いていますが前週の金曜日に、トルコリラが大暴落しました。

トルコリラいつ下げ止まる?イタリア・英国も課題山積み!【8/6-8/10まとめ】

トルコリラが暴落した反対で、ドルが買われた結果、急騰したドルに対して、様々な通貨が暴落しました。ロスカットを大量に巻き込んだ結果、ユーロやオーストラリアドルなども大暴落して、為替相場はクラッシュしました。

 

今週は、トルコのエルドアン大統領が何度も現在のトルコリラが売られる状況がおかしいと口先介入を行なった他

  • スワップ市場に規制を設けて、トルコリラを空売りすることへ規制をかけた
  • カタールがトルコに150億ドル投資すると発表
  • エルドアンとフランスのマクロン首相が電話で会談して経済協力を強めると発表

などのようなトルコを支援するような動きもあり、トルコリラの買い戻しが続いたことから、トルコ以外の新興国通貨も落ち着きを見せ始めて相場のリスクオフが一服しました。

トルコリラ円(1時間足)

 

②米中の通商協議への期待

8月16日木曜日、貿易摩擦問題でお互いに相手国の輸入品への関税を高めあっている米国と中国の、通商問題に関する協議を8月22日と23日に米国で実施するとの発表がありました。

この貿易摩擦問題は今年の3月から激化、米国と中国だと中国の方が米国に対する輸出品が多いことから、互いに関税を高めあった時のダメージは中国の方が相対的に大きいことから、中国株は春以降に大きく売られる流れになっていて、これも世界の大きなリスクオフの要因になっています。

ドル円も今年の安値は3月につけた104.60付近だが、ここまで売られたタイミングこそまさに、米中の貿易摩擦問題関連のヘッドラインが出た直後でした。

USDJPY(日足)

今月に実施されるこの通商協議がどうなるかは、当然ふたを開けてみないとまだわからないものの、今月に協議が実施されるというヘッドラインを受け、現在の貿易問題における衝突が緩和されるとの期待は高まったようで株は買い戻されて、為替も円安方向にシフトしています。

 

来週の為替相場

過去3週間にわたって相場は円高方向に動くと予想してきたが、来週に関して言えば米国と中国の22日からはじまる通商協議の結果次第だと考えているため目線は現在ニュートラルです。

米国と中国が歩み合う姿勢を見せて、お互いに関税を抑えるような方向に合意がなされるならば株高・円安の流れになり、ドル円も112円方向まで上昇する展開になるでしょう。

一方で、交渉が進まず、現在のような状況が継続するならばドル円は110円を割って下をトライしにいくでしょう。

 

ただ、この米国と中国の問題を除くと相場は先週末にも書いた通り、リスクオフになり得る材料が以下のようにたくさん残っていると思います。

 

英国のEU離脱に関する協議が進まないリスク(下記詳細)
【参考】英国が抱える「合意なきEU離脱」のリスクとは?【足下のポンドの下落要因】
 

イタリアの予算が財政拡大路線に進んでしまうリスク(下記詳細)
【参考】ユーロの下落の要因とイタリアの政治関係について
 

また、トルコに関しても不安材料はまだ残っています。

先週トルコリラ売りが加速したのは、米国が解放を求める米国人牧師をトルコ政府がテロに関与しているという理由から拘留していて、それに対して米国が経済制裁を課したからです。

 

そして、今週も米国が牧師を開放するように呼びかけても、それに応じませんでした。

基本的に米国の経済制裁が続く限り、トルコ経済が足下良くなることは難しいと思います。

米国とトルコのどちらの考えが正しいのかは別にして、少なくともトルコが米国の要求に応じない限りは、米国による経済制裁が弱まることはないことからトルコ経済は不安定な状況が継続するでしょう。

そして、これは世界的な株安要因であり、トルコリラをはじめとする新興国通貨や、欧州やオセアニアの通貨が売られて、円が買われる要因になると思います。

 

シカゴのIMM通貨先物のポジションを見てみても、依然として円のショートポジションは溜まっていることから、投機筋はドル円がロング方向であると思います。

【毎週更新】CFTC 円(JPY) 建玉とUSD/JPYの推移

何かをきっかけに110円を割れるようなことがあれば、ポジションクローズを巻き込んで下落は大きく加速する可能性が十分にあるのではないでしょうか。