日銀の観測記事で円高進む/来週はイベントだらけ【7/23-7/27まとめと翌週の予想】

今週の為替(FX)市場についてまとめました。

今週起こった出来事やニュース、それをもとに来週以降の相場について自分の見解を予測しています。リアルタイムの為替(FX)のニュースについてはTwitterにて発信しています。

 

今週の為替相場

今週はドル円が下落しました。

日銀の金融緩和政策柔軟化を警戒して円高の展開に

先週末から今週にかけてのドル円チャート。113円台から110.59円まで下落した。

7月25日水曜にトランプ大統領がEUのユンケル議長と会談を行い

・自動車を除く製品の関税を無くす方向で協力していく
・EUが米国の大豆の輸入を増加させる

といった合意がなされるなど、全般的に欧米の貿易摩擦が解消方向に向かったことから、リスクオンの流れになってドル円が買われる場面がありました。
しかし、来週7月31日の日銀金融政策決定会合において、日銀が現在行っている 金融緩和 を柔軟化させるとの思惑から円高が進む1週間となりました。

結果として、前の週に一時113円台まで上昇していたドル円は、今週は一時110.59まで下落するなど上値の重い展開になりました。

日本の金融緩和を弱める声が上がる理由

日本は2012年に安倍政権が発足して、2013年に日銀が黒田総裁の体制になってから物価上昇率2%を掲げて、過去に例の見ない規模の 金融緩和 を促進してきました。
金融緩和には、ざっくり言って国内の【金利】を押し下げる効果があります。

その結果、金利が低くなることから個人の借り入れが増え、消費も増えることによって景気回復と物価の上昇を実現することが狙いですが、
現在の日本の金融緩和においては、その弊害がクローズアップされることが多いです。

現在の日本は、金融緩和政策の一貫である量的緩和政策によって、金融機関は大量にお金が余った状態になっています。
お金は余っている一方で、資金を借り入れてくれる先が現れない状態です。
そして、世の中の金利が低下していることから、銀行は貸し出しによる利益が減少していますし、保険会社は債券を中心とした資金の運用益が減少しています。

物価上昇率が上がらないのにもかかわらず、現在の金融緩和を続けても金融機関の収益を圧迫するだけであり、最終的に金融機関以外の事業法人の収益にも影響を及ぼすものであることから、日本銀行に対して現在の金融緩和をもっと弱めるような声が最近は高まっていました。

金融緩和政策の柔軟化を警戒して円高に

こう言った事情もあってか、先週から様々な国内メディアによって
「31日の日銀金融政策決定会合において、日銀は現在の 金融緩和 を柔軟化させるような発表を行うのではないか」
という思惑の記事がリリースされています。

金融緩和を弱めることは、金利の上昇を容認することに近いと言えます。
日本の金利が上昇するということは、日本の投資価値を向上させることにつながるため、これは円高の要因になり得ます。

今週、円高に推移した理由はまさに、各種の報道を材料にして、来週の日銀会合にて金融緩和を弱める可能性を警戒して円を買うような動きが入っていたことに他ならないでしょう。

来週の為替相場

来週はイベント盛りだくさん

来週は材料だらけです。

  • 7月30日、31日は日銀の金融政策決定会合が開催
  • 8月1日水曜は米国でFOMCが開催
  • 8月2日木曜は英国で利上げがあると予想されるBOEの会合が開催
  • 8月3日金曜は米国で雇用統計が発表

特に一番の注目は前述の、31日に発表の行われる日本銀行金融政策決定会合です。
現在の日銀のボードメンバーは、安倍政権との関わりが非常に強いと言えます。

最近の安倍政権は、森友文書で盛り上がった春に比べて支持率が回復してきていますが、自民党内の地方票は石破氏が有利とも言われていることもあり、秋に行われる自民党総裁選挙において安倍首相が再選するかどうかはまだ不確定な状況です。

そう考えると、安倍政権としては、支持率の低下を避けるためにも円高・株安になるような事態は避けたいと考えていると思います。
いつもいつも官邸に気を遣うことを忘れない現在の日銀の面々を考えると、来週の日銀会合において、円高に動く可能性のある現在の 金融緩和 を弱めるような内容は出づらいと個人的には考えています。

ホルスタインの公式Twitter(Twitterリンク)で31日に、日銀の発表内容に関しての見解などを、発表後のタイミングで為替の方向性と合わせて述べる予定です。

2日のMPC(英国中央銀行会合)でサプライズがあればショートエントリーのチャンス

1日のFOMCは特にサプライズはないと思いますが、波乱になり得るのは2日のMPC(英国中央銀行会合)だと思います。

英国は先週、CPIや小売売上高など重要なインフレ指標が相次いで予想を下回りましたが、2日の会合では強く利上げが織り込まれています。
もしサプライズで利上げが実施できなかった場合には、ものすごいポンド売りを巻き起こすかもしれません。利上げがなかったならば迷わずにポンドをショートしていいと思っています。

来週の相場に関して、現在強い目線は持ち合わせておらず、上で紹介したイベントで出てくる内容次第の値動きになると考えています。

ドル円ロングはまだまだ溜まっている

【【毎週更新】リアルタイムシカゴ先物建玉(CFTC)】

このリンクは27日発表の24日時点のシカゴの通貨先物のポジションです。
基本的にドル円はまだマーケットにロングが根強く溜まっていると推測されます。
もし下がり始めた場合には、ロスカットを巻き込んでその下落幅は大きくなりやすいです。110円を割るようなことがあれば、そこは短期ショートエントリーのチャンスだと考えています。

来週が終わると世界的に夏休みモードが強くなり、マーケットは閑散になりやすいので、来週はボラが高いラストチャンスかもしれません。
頑張りましょう!