トランプ発言と日銀の記事で円高に/ポンドは下落と予想【7/16-7/20まとめと翌週の予想】

今週の為替(FX)市場についてまとめました。

今週起こった出来事やニュース、それをもとに来週以降の相場について自分の見解を予測しています。リアルタイムの為替(FX)のニュースについてはTwitterにて発信しています。

 

今週の為替相場

今週はドルとポンドが大きく下落する展開となりました。

トランプの発言と日銀の観測記事を受けてドル円が下落

先週の7月13日、ドル円が半年ぶりに年初の水準である113円大台まで上昇したように、足元はドル高が続いていました。

▼先週の為替(FX)のまとめ

 

ドルインデックスのチャート

上記チャートはドルインデックスのチャートです。
ドルインデックスは様々な主要通貨に対するドルの価格推移を表すものですが、今週の木曜19日には昨年7月以来1年ぶりの高値を更新するなど、ドル独歩高の流れが継続していました。

しかし、その流れは木曜日の米国時間から一転しました。

トランプ大統領は、

「現在米国は断続的に利上げを行なっているが、これは経済に悪影響を与えることであり好ましくない。」
「人民元など多くの他の国の通貨が値下がりする中、ドル高になっていることは貿易を行なう上で不利になることである。」

などと発言しました。

これを受けて、ここ数週間ずっと続いていたドル高の流れは一変してドルは反落を開始。
ドル円も113円付近で推移していましたが、この発言を受けて112円付近まで下落が進みました。

人民元の切り下げ実施でドル円が下落

また、ドル円は翌日の20日金曜日に更に下落します。

日本時間10:30になると、中国当局はその日の人民元の対ドルに対するレート(フィキシングレート)を発表しますが、20日の金曜日のこの時間に、ドルに対して1年ぶりの安値となるレートを設定しました。

過去2015年や2016年などにも、中国は景気が悪くなると人民元の切り下げを実施しましたが、これは人民元を安くすることによって、輸出を強くするという狙いがあります。

このように、過去に人民元の切り下げを実施した時には世界的に【リスクオフ】になることが多かったこともあり、20日の人民元切り下げの後に世界的に株が売られる展開となって、日経平均株価も300円近く売られてしまいました。
為替も円高方向に推移して、112.60ぐらいまで反発していたドル円は112円前半まで下落しました。

日銀の観測記事でドル円が下落

そして、ドル円相場の下落にとどめを刺したのは、20日金曜日の米国時間に発表された日本銀行の観測記事です。

日銀が金融緩和の持続性向上策を議論へ、長期金利目標の柔軟化など=関係筋(ロイター)

この発表を受けて、ドル円は111.40まで1円近く下落する展開となりました。

日本銀行は現在、なかなか物価上昇率が高まらない状況を打開するために、極端な 金融緩和 政策を実施しています。

この 金融緩和 政策は、日本の【金利】を極端に低く下げるため多くの副作用が生じます。
その中で特に深刻なのは金融機関の決算を圧迫することであり、銀行をはじめ多くの金融機関から日銀に対して、現在の金融緩和政策をやめるような意見が最近は多く寄せられていました。

日銀は今月30、31日に金融政策決定会合を実施しますが、その際に現在の 金融緩和 政策を柔軟化させるかもしれないという観測記事が出たのです。
金融緩和政策を軟化させるということは、金利を下げる政策を緩めるということです。
それはすなわち、日本の金利の上昇につながります。

このロイターの観測記事が出た直後から、日本の国債が大きく売られる展開となって、日本の金利の上昇が始まりました。
金利が上昇するということは、日本円の魅力が上がることを意味するため、日本円が買われる展開になります。

丁度このタイミングで、トランプが前日に続いて米国の利上げに対してネガティヴな発言を言ったことから、

・利上げが否定されたドルが売られる
・金融緩和が軟化する可能性のある円が買われる

という二つの流れが重なって、ドル円は大きく下落し、週の安値を更新して111.40付近で週の取引を終えました。

指標の悪化が連続したポンドが下落

ポンドは一時、昨年9月以来となる1.30を割る場面が見られるなど大きく下落する場面が見られました。

きっかけは

・18日水曜のCPIが予想を下回った
・19日木曜の小売売上高が予想を下回った

2日連続で経済指標が予想を下回ったことが原因でした。

ポンドドルは昨年の9月以来となる安値の1.2957まで売られました。
その後は上述のトランプの発言によりドルが売られ、1.31台まで戻して週の取引を終えたものの、今週の値動きは非常に激しいものとなりました。

来週の為替相場

ドル円が111円を割るようなことがあればショートエントリー

先週のまとめでも書きましたが、ドル円がどちらに動くか現在の目線はまだありません。

▼先週の為替(FX)のまとめ

【CFTC 円(JPY) 建玉とUSD/JPYの推移】
(シカゴの先物のポジション)

上記リンク先を見て貰うと分かりますが、7/17時点のポジションはドル円のロングが大きく溜まっています。
シカゴの投機筋のポジションだけが世界の投機ポジションの全てを表しているわけではないのですが、ドル円はロング方向にかなりポジションが傾いていると言えると思います。

そう考えると、今週あったような

「トランプのドル高牽制」
「日銀の金融緩和政策の軟化」

このような流れが続くと、ドル円ロングのロスカットを多分に巻き込んで下落が止まらなくなる可能性があります。
個人的には来週112円ぐらいまでは戻すと思っていますが、もし111円を割るようなことがあるならば、その流れに便乗して短期的にショートエントリーしようと考えています。

ポンドは売られる余地あり

ポンドに関していうと、現在8月のBOEで利上げを8割近く織り込んでいます。

【BOE(イギリス政策金利)の利上げ確率】

今週これだけ経済指標が悪かったのにも関わらず、市場の利上げ期待は高すぎると思っています。

そう考えるとポンドはまだまだ売られる余地があるので、来週以降はポンドは下落しやすいのではないかと考えています。
そして、ドルはトランプの発言で上下しやすいので、ポンドドルを売るよりはポンド円を売る方が確実性が高いのではないかと考えています。