【4/16-20の為替(FX)】今週のまとめと来週の相場予測

一橋大学卒。欧州系投資銀行所属、金利・為替トレーダー。

また、個人で2016年より仮想通貨を保有しています。Twitterで色々発信しています。(@c_p_t_k_d

為替(FX)市場

最も動いた主要通貨はポンドであり、上下で350pips以上の値動きとなりました。ドル円は、先週述べた見解通り緩やかに上昇したが、来週も上昇は継続して、108円台に突入すると考えています。

 

前週末に米国が化学兵器を使用したシリアに対して、英国とフランスと共同でミサイル攻撃を仕掛けました。地政学リスクが高まりリスクオフの流れとなり、16日月曜日は106円90銭から取引を開始しました。

しかし、リスクオフの流れは継続せずに、その後は一度も107円を割れることなく、ドル円はジワジワ上昇する展開となり、20日金曜日には107.80まで上昇する場面もあり107.65で今週の取引を終えました。

 

ポンド(GBP)上昇の要因

ポンドドルは16日月曜日に、1.42前半で推移していましたが、17日火曜日の夜には、2016年6月に英国が国民投票で、EUを離脱することが決定したあの日以来の高値を更新して、一時は1.4377という水準まで上昇しました。

 

武田薬品の買収観測

火曜日に日本の製薬最大手である、武田薬品工業株式会社が、日本企業にとって過去最大の金額である6兆円規模の買収を、アイルランドのバイオベンチャー企業に対して行うかもしれないという報道が出ました。

このアイルランドの企業は、ロンドン株式市場に上場していることから、買収するにあたって株式を買うならば、ポンドを調達する必要が生じます。

そうなるならば、武田薬品は円売りポンド買いの取引、すなわちポンド円を買うような為替取引を行なわなければならないことから、マーケットの参加者も期待からポンド円を買うような動きが入りました。

 

上昇の後のボンドの暴落について
  • 18日の英国小売売上高が予想を下回ったこと
  • 19日の英国小売売上高が予想を下回ったこと
  • 英国は5月に利上げを行なうことが強く織り込まれていたが相反する結果となったこと

これらの要因により上昇の流れは、完全に止まりポンドの暴落がはじまりました。

 

19日の深夜に英中銀総裁であるカーニーが、年内に利上げを行なうと入ったものの、5月に利上げをやるとは言わなかったことがとどめとなってしまい、ポンドドルはピークから380pips売られて1.40付近まで暴落してしまいました。

元々、英国は5月に利上げを行なうことが強く織り込まれていたのでカーニーの発言はサプライズとなりました。

 

そして、その直前の二つの経済指標の悪化によって物価上昇が十分ではないとの見解も日がっていたため、5月には利上げを行わないのだろうという考えが、カーニーの発言以降マーケットで急速に広がってしまいました。

それによって、元々5月に利上げがあると見越していたポンドドルロングを保有していた人の多くが、慌ててポンドを叩き売るような動きが出たのだと思います。おそらく、来週以降もポンドは上値が重い時間が続くのではないでしょうか。

 

ドル円上昇の要因

今週ドル円が上昇したい理由は以下の理由が考えられます。

 

武田薬品の買収観測

先述の通りのため省略します。武田薬品の買収観測により円売りポンド買いの取引、すなわちポンド円を買うような為替取引を行なわなければならないことから、マーケットの参加者も期待からポンド円を買うような動きが入りました。

これにより円安となり、ドル円の上昇につながりました。

 

日米首脳会談で米国から円高圧力をかけられなかった

17日・18日と米国のフロリダで日米首脳会談が行われ、米国は、前週に半期に一度の為替報告書というものを発表しました。

その中の文章で「現在、日本銀行が進めている量的緩和が、為替を円安方向にすすめている」ような文言もあったことから、日米首脳会談において、トランプ大統領が日本に対して、円高を容認するような圧力をかけるのではないかと心配している市場参加者も一定数存在していました。

しかし、会談後の記者会見においても、為替に関する直接的な言及は何もなかったので、安心感からドル円が買われたということも、今週のドル円上昇の理由ではないでしょうか。

 

「原油上昇・米国の金利上昇・世界的な株価の上昇」によるドル円上昇

中東情勢が不安定なことから、原油が上昇しました。理由はここでは割愛しますが、原油が上昇するとドル円は上昇しやすいです。

また、米国はじめ世界的に金利が上昇したこと、日本よりも他の国に投資する方が相対的に魅力的になったことから円が売られたと考えられます。

3月下旬に20,000円付近まで接近した日経平均株価が、今週は22,300円まで回復した。日本のみならず、世界的に株価は今週で上昇したことを受けて、ドル円は上昇しました。

▼株価が上昇すると円安になりやすいのは…?

 

 

来週以降のFX市場について

おそらく、来週以降も海外金利の上昇や原油の上昇は止まらないと考えており、ドル円は上昇しやすいと考えています。

また、先々週ぐらいまでは、1ヶ月以上にわたって105-107円のレンジが継続していましたが、このレンジは先週と今週で完全に上に抜き切ったと考えています。

来週に関して言うと、108円台が定着していくような展開を予想しています。

 

今週の仮想通貨市場のまとめと来週の相場予想