一橋大学卒。欧州系投資銀行所属、金利・為替トレーダー。
また、個人で2016年より仮想通貨を保有しています。Twitterで色々発信しています。(@c_p_t_k_d)
仮想通貨市場
仮想通貨価格が大幅上昇、来週以降も上昇は継続すると予想、ビットコインは今月100万円に戻すのではないでしょうか。
2018年になってから、仮想通貨市場全体の時価総額は、ピーク時の3分の1にまで落ち込んでいたものの、今週の仮想通貨は大きく反発しました。
ビットコイン(BTC)のチャート

ビットコインに関して言うと、前週に70万円付近だったが、今週は一時89万円まで上昇するなど、1週間で20%超の上昇を達成しました。この上昇幅は昨年12月以来となる大きなものでした。
買われた理由に関してですが、
- 米国の確定申告が終わることにより再び仮想通貨市場に投資マネーが流れてきた
- ソロスやロックフェラーなどの著名投資家が仮想通貨に参入する意向との報道
- マネックスのコインチェック買収はじめ、世界的に取引所の安全性が高まる報道が増加
などのように、様々なことが考えられるものの、今週の仮想通貨が買われた最大の要因は、ヘッジファンドが投機的なショートを増やしていた中で、ビットコインが上昇したことによって、ロスカットを誘発したことが最大の原因だと思います。
ヘッジファンドはじめ投機的主体のポジションは、短期的な利ザヤを儲けにいくようなポジションなので、大きな含み損に耐えることは出来ません。そのため、ショートポジションが膨らんでいる中で、ビットコインが上昇してしまうと、ロスカットをしなければならなくなります。
ショートをしている主体のロスカットとは、ロングをする事です。すなわち、売りポジションを閉じるときは、買い取引を行なうということです。買われると当然、価格は上昇します。
4月12日木曜日に、特にビットコイン価格が上昇したわけですが、米国のシカゴの先物取引所に上場されているビットコインの先物の価格と、ビットコインの価格を同時に見ていると、ビットコインの先物から動く場面が多く見られました。
これは、ビットコインそのものではなく先物から動いていたことを意味します。
先物を触るのは、主に海外のヘッジファンドであることから、今回の上昇を作りだしたのは、ヘッジファンドの買いがメインなのではないかと推測しています。
今年の2月の前半に、ヘッジファンドのショートポジションが溜まっていた時に、それが解消された際も1週間で15%超ビットコインの価格が上がったことがありましたが、今回も同じようなことが起きていたのではないかと考えています。
(下記グラフの左側の赤丸の時)

グラフで見てみると、今週4月10日火曜の時点で、ビットコイン先物のショートポジションは、2月6日いらいの大きい数字になっているのがわかります。
ヘッジファンドはじめ、投機的な主体は、シカゴのビットコイン先物以外の手段を使って、ショートポジションを構築することも出来るので、一概にこの数字だけで、マーケット全体のポジションを把握することは不可能ではあるものの、市場には、まだまだたくさんの仮想通貨のショートポジションが溜まっていることが、米国のいくつかの民間取引所の公表データからもわかります。
来週以降の相場について
まだまだショートで捕まってしまっているポジションが沢山あることから、まだまだ仮想通貨が短期的に上昇していく余地があると考えています。
また、世界に多くいる仮想通貨の個人投資家も、今週の上昇に安心感を覚えて、週明けから、再び仮想通貨を買う動きが強くなると考えていて、これも週明け以降に仮想通貨の価格が上昇しやすいと考える理由です。
現在の、マーケットの需給を考えると、
「買われて上昇すればするほど、安心感を覚えて、新規のマネーが仮想通貨市場に流入してくる」と考えています。
おそらく来週の仮想通貨も、今週と同様に下がりにくく、むしろ上昇する可能性の方が高いのではないかと考えています。ビットコインは再び100万円を今月の間に戻すのではないでしょうか。
なお、主要仮想通貨に関して言うと、ビットコイン以上にリップルが上昇しやすいと考えています。その理由に関しては、明日以降の時間がある日に書こうと思います。
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