本日2018年6月4日、SBIバーチャルカレンシーズ(SBIVC)が仮想通貨交換業を開始しました。そして、このヘッドラインを受けて6/4に一時前日から8%高い水準まで買われました。
SBIVCの仮想通貨取引サービス参入(VCTRADE)は今後のリップル(XRP)価格を押し上げる要因になります。今回はSBIの仮想通貨取引サービス参入が仮想通貨価格に与える影響について詳しく解説します。
SBIが仮想通貨交換業に参入
本日2018年6月4日、国内最大手のネット証券を抱えるSBIホールディングス傘下の、SBIバーチャルカレンシーズが仮想通貨交換業を開始しました。
本日から取引を開始できた人は、先行予約口座開設申込を受理された2万人のみであり、一般口座開設の募集は7月になってからです。
また、最終的にビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)も取り扱う予定ですが、まずはXRP(リップル)の現物取引を開始するという運営であり、今後サービスが拡大していく前の準備段階と言っても過言ではないでしょう。
SBI、取引所ではなく販売所で期待外れ?
昨年からSBIホールディングスは仮想通貨交換業を開始すると言い続けてきましたが、実際に開始するまでかなりの時間を要しました。
その間国内外問わず、世界中の多くの仮想通貨交換業社が不正やトラブルが続く中で、日本人を中心にしたSBIグループの仮想通貨交換業に対する期待値は非常に高まっていました。
仮想通貨ブームが起こる前から多くの人が知っていたSBIは、会社の資本が充実していて、WEBを介した取引プラットフォームのノウハウも高く、社長の北尾氏が「業界最安手数料を目指す」と言い続けるように、より小さいコストで取引をすることが出来る期待感がありました。
しかし、サービス開始後、多くの人から期待外れとの声もあがっています。具体的には以下の項目に対してです。
- 仮想通貨取引所ではなく、仮想通貨販売所の形式となっている
- XRP(リップル)の手数料(Bid-Offer)が3円となっている
- 外部への入出金が不可能
- 毎日日本時間の朝にメンテナンスで1時間取引が出来なくなる
現時点でこのような問題が出ているが、多くの仮想通貨投資家から厭われるようなこれらの点は、順次改善されていき、国内を代表するような仮想通貨交換業者に今後は進化していくと考えています。
むしろあれだけノウハウのある会社が、ここまでリスクに敏感になって、手探り手探りで事を進めていることを逆に素晴らしく考えています。
SBIの参入が仮想通貨価格に与える影響
SBIが仮想通貨に参入することは、仮想通貨価格を大きく押し上げる要因になると考えています。
そもそも、市場で取引されている商品の価格が上昇するために必要なのは「買われること」です。
ビットコインを例にとると、2017年に価格が大きく上昇したのは、新規でビットコインを買う人間が世界中で多く現れたからであり、そして、2018年になって仮想通貨価格が暴落したのは、買い手が減少したからです。
年明けから、米国・中国・韓国など様々な国で仮想通貨を規制するような法律が整えられていき、GoogleやTwitterでは仮想通貨関連の広告に規制が入るようになり、日本のコインチェック事件はじめ世界中で不正な事件が続いて、仮想通貨に危ないイメージを持つような人が増えて、昨年のように仮想通貨を新規で始める人は激減してしまいました。
しかし、再び、昨年のように新規の仮想通貨参入者が増えるような要因があれば、仮想通貨の価格は上昇する方向に推移すると考えています。
SBIグループというのは、国内に関して言うと野村証券に次ぐ2番目の口座開設数400万人を誇る証券会社や、ネット銀行で最大の4兆円という預金量を誇る規模の銀行を傘下に持っているなど、既に巨大な顧客網を持っています。
他の国内の仮想通貨交換業社の名前は、仮想通貨を扱っていない人からはあまり知名度が高くないと言えると思いますが、SBIは仮想通貨をまだ取引したことのない人からも知名度が非常に高いです。
これらのことを踏まえると、SBIが仮想通貨参入を促すように動いた時の国内への影響力は非常に大きなものになると言ってよいです。
▼SBIバーチャル・カレンシーズについてまとめています
実際に、日経新聞がSBIの仮想通貨交換業に関して大々的に報じた今年の年明けの1月4日にリップルは11%価格が上昇、また、6月4日は、仮想通貨交換業を開始するとのヘッドラインを受けて、リップルは一時8%上昇しました。
国民へ与える影響の度合いが、今までの日本の仮想通貨交換業者とはレベルが違うSBIグループが今後、ますます仮想通貨に力を入れていくことはXRP(リップル)を中心とした仮想通貨価格の上昇要因となります。
当然、SBIグループも口座を開設して、取引をしてもらわなければ儲かりません。また、SBIはリップル社の株式の10%を保有していることから、二重の意味でリップル市場への参加者を増やさなければ、仮想通貨事業が失敗してしまいます。
そのため、SBIグループは一丸になって、仮想通貨の顧客を拡大することに尽力していくでしょう。
そして、ネット証券やネット銀行を駆使して、日本有数の金融グループにのし上がってきたSBIの過去の成長を顧みる限り、今回新たに着手する仮想通貨交換業の顧客拡大も実現することが出来ると考えています。そのため、SBIの参入は今後の仮想通貨価格を上昇させる要因になるのではないでしょうか。
ただし、リップルは韓国勢の売買で価格が上下するのでそこには注意が必要です。
現在リップルにおける最大の市場参加者は韓国勢です。KRWからの取引が2018年は最も大きくなっています。リップルの今後の動向を考えるならば、韓国がらみのニュースにも注目するべきだと思います。
▼リップルと韓国の関係について書いています